ルールだけでなく中身も知ること
共有ハンドのブラックジャックを暴く
例えばこれはあるオンラインカジノのブラックジャックの共有ハンド卓のペイアウトです。
注目すべきは「※シューの最初のハンドに基づきます」と注釈が添えられているところ。
この卓には6-Card-Charlie(6カードチャーリー)というルールがあります。
ヒットを続けて4回行いバストしなかった時に、ディーラーのBlackjackすら打ち負かす最強ハンドとなるものです。
このルールがあることでごく稀に見る勝利をものにすることが出来ます。
過去に一度だけビッグベットのラウンドで6-Card-Charlieによる勝利をしたことがあります。
メインハンドA2、ディーラーTという状況。カウントはトゥルーカウント17。
ストラテジー通りヒットをするも3回続けざまにローカードが来てS20のハンドになりました。
まだ1枚引いたとしても絶対にバストしないソフトハンドだった為に、勝ち確のヒットを選択といったものでした。(通常のストラテジーではStand)
いつもはお喋りなディーラーでしたがこの時ばかりは無言で、「あと一枚ヒットすればみんな勝ちだよ!」なんてカジノ側の人間がいうはずもなく。
驚いたことに6カードチャーリーをしたのは総参加者約200人いた中、たったの32人。このユニークなルールを知らなかったのか、トゥルーカウントを壊したくなかったのか。
そんな事もありこの卓ではしばしば無謀なヒットする場面に出くわしますが、その他にもどうやらBotと思しき存在の確認がされています。
配当1:1が確定したラウンドにおいてH17を超えてヒットすることは期待値はマイナスのプレイング。しかしここでは4人のヒッターがいます。
メモ
「4」は欧州では縁起物らしく、最近ではラストヒッターは「1」ではなくなっているようです。
目の端に縁起のいいとされる数字を置くことで、次こそはと思わせる心理効果がありそうです。
話を戻すと共有ハンドとして卓が立っているものの、疑似的にここでは4人のプレイヤーがいることになります。
一人はプレイヤーである「貴方自身」、もう一人は「ベーシックストラテジーに徹する一般的なプレイヤー」、そして残りはネバースタンド戦術を繰り返す「Bot A」と「Bot B」です。
ネバースタンドは「ヒット<スプリット」といった順でプレイを敢行する機械的行動です。
ペアハンドの時は「ヒット専門のBot A」と、「スプリットでカード消費に勤しむBot B」とに分かれているようです。
Botといっても全てのハンドでスタンドをしないかというとそんなことはありません。それはトゥルーカウント-20の時も監視していたのですが、17vsAの場面。
カードカウンティングではヒットでしたが、直前までBotがいたのに図ったようにヒットはなし。
この時はサイドベットの検証中でメインハンドで参加していたのでヒットを選択。
私一人だけでした。
ハンド勝利を納める事でチャットでは「Bot saved us」と言われたのですが、次戦以降からBotが復活しました。
これら4人が一堂に会した通常卓を、共有ハンド卓に置き換えて5千万ラウンドのショートランでシミュレートしたところ以下の結果が出てきました。
なんと全ての組み合わせにおいて、カジノ側の勝利という結果になりました。
再び注目すべきはペイアウト表の注釈「※シューの最初のハンドに基づきます」という点。
嘘は書かれていないものの、ゲームが進行すればするほどプレイ状況が悪くなる為これでは誰も勝てません。
シミュレートにはカードカウンターを一人だけ紛れ込ませていたのですが、どうあがいても収支は大赤字。
Botがもたらすものは主にヒットで負けを呼び込む要因に他なりません。カードバリューが収束しないまま進行していく特性を考えるととてもプレイできません。
プレイ効率というものは
- アップカードが高めの時にヒットしたグループ
- アップカードが低めでスタンドしたグループ
- スプリットで利益を伸ばすもしくは引き分けに持ち込みたいグループ
- ソフトハンドで17以上のハンドを作りたいグループ
- ハイカードを引けばかなり強いハンドになるのでダブルダウンをしたいグループ
以上の5つのグループに分けられます。
これらは「いずれかで勝ち、いずれかで負ける」ということをおよそ交互に繰り返していくからこその効率といえます。
プレイ効率が機能しないような卓はカードバリューの計算外となりプレイすることがいかに危険か伝わったと思います。
スプレッドを数えよう
スプレッドとは、プレイヤーが許されるベット幅のことです。これがどのように重要なことか説明します。
- もしもテーブルリミットがフラット固定でベットサイズを変更できなかったらどうなるのか?
- もしもテーブルリミットがスプレッド5までしか許容されていなかったらどうなるのか?
答えはどちらもフルカウントで破産率100%となっています。このようなベット幅が極端に狭い卓を見かけても絶対にプレイしないで下さい。
テーブルリミットのミニマムが$10なのに対してマックスベットが$50なら、$50/$10でスプレッドは5となります。
スプレッドが5でアドバンテージが得られるストラテジーは「Uston Simplest and Strongest」ただ一択となり、カードカウンティングをしていることが一発で分かります。
あぶり出しの卓として認識しており、そもそもフルカウントで破産率は100%となる為にプレイできません。
6デックまでのハーフポイントまでをプレイしたとしても破産率は73.3%となり、やはりリスクが高すぎます。
唯一勝ちの目があると考えるのは、テーブルリミットがスプレッド3桁分は許されるようなクラシックな卓です。
ビハインドベットを許してはならない
有利なカウントだけベットアップするような分かりやすいカードカウンターは、はたから見ても同じようにベットしたくなるのが心理です。
以前通常のクラシックな卓でビハインドベットを切り忘れていたことがあり、その際に私についたベッターが5人。
カジノ側はそこに対してセカンドディールなどのイカサマで対抗してくることもある訳で、決して許してはなりません。
セカンドディールというのはプレイラウンドにおいてスキルを持つディーラーがTenカードをあらかじめ寄せておき、ビッグベットラウンドでディーラーが勝ちやすいように仕組むことです。
ベットが集中することで、カジノがそこを狙ってくるのは当然のことと言えます。そうしたリスクを負わない為にもビハインドベットは切っておくべきです。
カードカウンターはカードを数えることに夢中になり、ディーラーのドローイングにまで意識がいかないことが多く気づきにくいものです。
また、カジノは徒党を組んでベットを仕掛ける行為を極端に嫌います。的を絞らせないという、これもまた出禁対策の一つと言えるでしょう。
カードカウンターは出禁対策のカモフラージュを覚えよう
出入り禁止にならない為に考えられたのがカジノの目を欺くべく生み出されたカモフラージュです。
自然対数によるバリューを計算し出目を数えるのがカードカウンティングで、長期的にプラスとなる戦略ですが一点だけ落とし穴があります。
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